病棟構成(機能ミックス)を考える

 今改定で、亜急性期の機能区分として亜急性期入院医療管理料に代わって、地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料)が新設されました。名前の通り、地域包括ケアシステムの中心をなすべき病棟ということになるかと思います。
 名称や包括範囲(リハビリ)施設基準などから、サブアキュートを中心とした医療提供ということが読み取れます。これで、回復期リハビリ病棟=ポストアキュート、地域包括ケア病棟=サブアキュートという役割分担が明確になったように思います。
 以上の役割分担、対象疾患、患者重症度、診療報酬、入院期間などから、回復期リハビリ病棟は急性期病棟との機能ミックスがマッチしやすく、地域包括ケア病棟は慢性期病棟との機能ミックスがマッチしやすいように思います。
 特に、療養病床中心の病院こそ、地域包括ケア病棟を狙うべきと思っています。これからは、療養病棟といえども入院させっぱなしではいられなくなりました。7対1入院基本料において、75%以上の在宅復帰率が求められ、その在宅復帰対象のひとつに在宅復帰機能強化加算を算定している療養病棟が数えられているからです。7対1入院基本料を算定している病棟から療養病棟に転出させようとするとき、当然ながらその選択肢は当該加算を算定している病棟ということになってきます。
 療養病床中心の病院が、この地域包括ケア病棟を持つには、在宅の患者を受け入れる取り組みをしなければなりません。在宅から受け入れた患者は、必要な治療が終われば、在宅に受け入れる機能が既にあるわけですから、在宅復帰する可能性は高くなります。地域包括ケア病棟で受入れた在宅療養の患者を療養病棟経由で退院(在宅復帰)させれば、療養病棟の在宅復帰率・ベッド回転率アップに貢献することになります。また、新たな患者獲得のチャンスも広がることになります。
 取り組む価値ありです。

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