在宅復帰率の罠にはまるな!

 介護報酬改定で、老健の在宅復帰率が問われることになったことで、その罠に嵌り多くの老健が入所稼働率を落としました。「どんどん退所させなくては・・・」との考えから、入所者に退所誘導を行った結果、多くの入所者が他の老健や特養などに出て行ってしまったのです。退所者の多くが在宅復帰をしたのならまだしも、在宅復帰率の基準を満たせず、入所稼働が落ち込み、経営を大きく圧迫する結果になったのです。
 今回の診療報酬改定で療養病棟でも在宅復帰率が問われることになりました。一部の病院で、前述の老健と同様の罠に嵌っている病院が見受けられます。
 ベッド回転率は10%以上でいいわけですから、在宅復帰が見込める患者以外はむやみに退院誘導などしなくていいのです。「長期入院の患者を退院させたわいいが、そのあとの入院患者が獲得できずベッド稼働が急落した。」「あわてて入院患者を獲得したが、医療区分1の患者ばかりで単価が下がった」など、在宅復帰の罠にはまらないようお気を付けください。
 しっかり戦略を練って、計画的に在宅復帰に取り組むべきだと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です