-改定重点項目議論の整理(その3)-

3回目は一般病床関係です。

【一般病床】
○一般病棟における精神科医療のニーズの高まりを踏まえ、一般病棟に入院する患者に対して精神科医師、専門性の高い看護師等が多職種で連携し、より質の高い精神科医療を提供した場合の評価を新設する。
○緩和ケア病棟入院料及び緩和ケア診療加算について、がん診療連携の拠点となる病院等以外であっても要件を満たし質の高い緩和ケアを行っている病院については、評価を行う等充実を図る。
○金曜入院、月曜退院の者の平均在院日数は他の曜日の者と比べ長いことを勘案し、一般病棟入院基本料及び特定機能病院入院基本料算定医療機関のうち、金曜入院、月曜退院の割合が明らかに高い医療機関について、手術や高度の処置を伴わない土曜、日曜に算定された入院基本料の適正化を行う。
○退院日について、昼食前の退院が3/4を占めているが、入院基本料は他の入院日と同様の評価となっている。一般病棟入院基本料及び特定機能病院入院基本料算定医療機関について、一定期間以上の入院であって、高度な処置等の伴わない場合に、退院日の入院基本料の適正化を行う。
○栄養管理実施加算、褥瘡患者管理加算については、算定している医療機関が多いため、当該加算の実施体制が全医療機関で確保されつつあることを踏まえ、簡素化の観点から入院基本料及び特定入院料で包括して評価を行う。
<対策>
○精神科医師の採用を模索すべきである。上記評価の算定を狙うだけでなく、ある程度の精神疾患を持った患者を受け入れた場合に、他の医師の負担軽減ができ、入院患者をより積極的に受け入れる体制づくりの一端を担えることが期待できる。
○緩和ケア病棟入院料・緩和ケア診療加算の引き上げが確実と思われる。がん末期患者を多く扱う病院にあっては、これからの算定を検討してみるべきである。報酬額が決まり、それぞれの試算結果によると思うが、一般病床であればどの病棟にも対象患者を入れることができ、患者30人を上限として緩和ケアチームの活動により算定できる緩和ケア診療加算の方が効率的に思われる。
○土日の入院料が引き下げられるからといって、何の対策も講じず土曜などに多数の患者を退院させてしまうと、ベッド稼働の低下が危惧される。土・日に退院させるのであれば、それを補う時間外診療体制の強化による土日の入院受入数アップを図らなければならない。
○昼食前退院については、もう少し内容が明らかになってから対策を検討する必要がある。ただ、午前退院させるのであれば、午後には空いたベッドに入院受け入れをするベッドコントロールは改定がなくてもするべきである。
○今まで当たり前に算定していた栄養管理実施加算・褥瘡患者管理加算が廃止になれば、この減収を補うための新たな施設基準取得等を狙うべきである。なにもしなければ確実に減収になる改定になりますのでご注意を。

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